【ライブレポート】HIDE×HIDEの平成最後の 『北区にい”きたく”なる！』 コンサート♪

HIDE×HIDEとは

「HIDE×HIDE」は尺八奏者の「石垣 秀基（石垣 征山）」さんと、三味線奏者の「尾上秀樹」さんのお二人で結成された和楽器ユニットです。お二人とも名前に秀がつくので、HIDE×HIDEとなっています。

HIDE×HIDEは演奏活動やCDリリースをはじめ、テレビやゲームへの音楽の提供を行なっています。モンスターハンターなどの、有名作品にもご出演されています。すごいです！！

また、お二人ともAUNJ CLASSIC ORCHETRAのメンバーとしても世界各国で活躍する超実力派の演奏家です。（石垣秀基さんは2代目石垣征山を襲名されており、AUNJ CLASSIC ORCHETRAなどでは征山さんの名前で記載されています。）

■HIDE×HIDEのWebサイト
・https://www.hide-hide.net/

■AUN J クラシックオーケストラ
・http://www.aunj.jp/

■AUN J クラシックオーケストラの紹介（和楽器メディア）
・https://wagakkimedia.com/media/2019/02/aun-j/

平成最後の 『北区にい”きたく”なる！』 コンサート♪

500名のキャパシティを誇る滝野川会館が満員

この日は東京都北区にある「滝野川会館」というホールでコンサートが開催された。500名というキャパシティを持つ会館は開演前から満員となり、とても賑わっていた。これだけの人数が集まるということからも、HIDE×HIDEというユニットの人気ぶりがよく分かるものだ。

HIDE×HIDEサウンドに弦楽四重奏、ピアノ、箏、和太鼓が加わったスペシャルな構成

今回の公演は、HIDE×HIDEとピアノの『ワキマル・ジュンイチ』さんのお馴染みタッグに加え、弦楽四重奏の『伊藤友馬ストリングス』、AUNJの仲間でもある『市川慎』さんによる箏・十七絃、美鵬流囃子方『美鵬直三朗』さんの打楽器・鳴り物という豪華な構成だ。

HIDE×HIDEのサウンドに様々な楽器が加わることで、音に厚みが増していた。大構成で演奏されたHIDE×HIDEの曲からカバー曲まで、どの曲も圧倒的な音の厚みと広がりが会場全体を包み「和楽器って良い！！」と思わせてくれる音色だった。

現代邦楽の名曲『明鏡』

なんと現代邦楽の名曲『明鏡』（杵屋正邦作曲）も聴くことができた。カッコ良いが難易度もとても高く、尺八と三味線をやる人にとって憧れとも言える明鏡。聴くことができるだけでも嬉しいが、HIDE×HIDEによるハイクオリティな明鏡に感激した。

普段のHIDE×HIDEとは異なる音の出し方や表現がよく分かった。歯切れの良いシャキシャキとした音だけではなく、滑らかさのある立ち上がりや、所によっては繋がるような音の鳴りなど、現代邦楽ならではの素晴らしい音楽だった。

スペシャルゲスト『石垣清美・藤本弥尾地』

今回スペシャルゲストとして、HIDE×HIDEのお二人のお母様である「石垣清美」さん「藤本弥尾地」さんも特別出演された。ご家族とのトークに会場は暖かい空気に包まれながらも演奏となると空気は一転、和楽器の本流と言える素晴らしい演奏だった。

古典や伝統的な音楽にはそこにしかない良さがある。現代的な演奏とともに、このように多くの人の耳にとまる機会があってとても良かった。

開演から最後まで『HIDE×HIDE』らしい楽しいコンサート

開演から終演までおよそ2時間30分、HIDE×HIDEが奏でる音楽を聞いていると本当にあっという間の時間だった。どの曲もHIDE×HIDEがよく現れていて、それでいて和楽器の持つ響きや美しさ、カッコ良さを魅せてくれた。

また、曲だけでなく曲間のMCもHIDE×HIDEらしい楽しい時間だった。間延びせずテンポ良いトークはそれだけで一つの芸と呼べるものではないだろうか笑
演奏だけでなく、トークという点でもHIDE×HIDEは独自の世界観があってとても素敵だ。

平成最後のHIDE×HIDE、時代の締めくくりに最高のコンサート

HIDE×HIDEの「平成最後の 『北区にい”きたく”なる！』 コンサート♪」はとても良いコンサートだった。

HIDE×HIDEらしい曲から、純粋な和楽器の良さを知ることができる曲まで、HIDE×HIDE常連からHIDE×HIDEが初めての人まで楽しめる選曲に順番、コンサートの時間も長すぎずかといって物足りないということがないちょうど良い時間だった。

平成最後の締めくくりとなるHIDE×HIDEのコンサートを聴くことができて、本当に良かった。HIDE×HIDEは令和を迎えてからもライブが目白押しだ。新しい時代もHIDE×HIDEがさらなる発展を見せてくれることがとても楽しみである。