【ライブレポート】『日本の響 草加の陣2018』美しい和楽器の音溢れるコンサート
2018年9月10日(土)、埼玉県草加市にて『日本の響 草加の陣2018』が開催された。様々な和楽器と名だたる演奏者が登場する素晴らしいイベントは和楽器好きの心をくすぐるものだった。
第一部
鬼太鼓座:和太鼓
幕開けを告げる「鬼太鼓座」の力強い和太鼓がとても印象的だった。「走る」ということで絞られた肉体も美しく見ていて清々しさを感じた。
また、和太鼓だけでなく尺八や能管といった笛も使用した曲目では、両者が交わりとてもメロディアスにまとまっていた。
「けん玉」という曲では、小さいけん玉から顔くらいのサイズのけん玉まで様々な大きさのけん玉で技を披露していた。けん玉をやりながらタップダンスのようにリズムを刻んでいて面白い曲だった。
拍手喝采のオープニングアクトで会場が大いに盛り上がっていた。
民謡クルセイダーズ:民謡×ラテン
次に登場した「民謡クルセイダーズ」はゆるカッコ良いグループだ。
ラテン独特のリズムの中に民謡がしっかり馴染んでいて心地よい気持ちになる不思議な演奏。また、知っている民謡曲が大胆にアレンジされており終始感動していた。
会場と一緒にノりながら演奏をし、会場が民クル一色に染まっていた。一度聞くとはまる、魅力溢れる演奏だった。
第二部
澤田勝秋:津軽三味線
第二部の最初は澤田会を率いる津軽三味線会のレジェンド「澤田勝秋」先生。その演奏は言葉にできない程の素晴らしさだった。
海のような大空のような大きさを感じる演奏。先生そのものの人生が演奏に乗っているようなスケールに会場は惹き込まれていた。
また、演奏と喋っている際の先生の雰囲気のギャップが演奏と同じくらい印象的だった。演奏する際の雰囲気とは一変した優しいお姿にびっくりしてしまった。人を惹きつける人間性と演奏に感服いたしました。
森田彩:民謡
民謡歌手の「森田 彩」さんが登場。森田さんは今回の会場となっている草加市出身である。
森田さんの芯のある歌声が会場に響き渡る。芯のある歌声の中に心が和らぐものがあり、その歌声に癒される。
森田さんは今回、他の出演者の方とも共演して様々な曲を披露していた。俵積み歌では澤田先生と共演、茶作り唄では「中村明一 FOREST」との共演だった。
村明一 FOREST:尺八×25絃×バンド
第二部の最後に登場したのは「中村明一 FOREST」。尺八と二十五絃と洋楽器という面白いバンド編成のグループだ。
「中村明一 FOREST」では驚きの連続だった。
とても早く細かな指遣いの尺八に驚き、独特のリズムとテンポに心と体が揺さぶられる。そして大音量のバンドの中でも活きる尺八と二十五絃に感動。
今まで出会ったことのない新しい世界を見た。それはまるで一つの舞台を見たかのような新鮮な印象だった。
第三部
ネーネーズ:琉球民謡
琉球民謡のユニット「ネーネーズ」が第三部の幕開けを華やかに飾った。琉球の衣装はとても鮮やかが印象的だ。また、琉球民謡も生で聴くのが初めてなのでとても新鮮だった。
琉球民謡、独特の発声や間の取り方がとても勉強になる。声が体全体から出ているのかと感じる声量、伸びやかで美しい歌声に感動した。
ネーネーズは年間240日程活動しており、その喋りもとても面白く惹き込まれた。ネーネーズ、沖縄に行ったらもう一度見に行きたいと思えるユニットだった。
仙波清彦 カルガモーズ:様々な打楽器で構成されたビックバンド
ラストを飾るのは「仙波清彦 & カルガモーズ」。30人近い大人数で一体どのような演奏をするのかワクワクが止まらない。
始まりと同時にその音の圧力に圧倒されました。音に圧倒されるのですが、様々な音が重なり合っていてとても面白い。
これはあの楽器の音だろうか?というように、音を探したりしていた。そして自然と体が動いてしまう不思議な体験だった。
演奏されている方も皆んな個性的で見ていても楽しい。途中でビックリチキン(ぐわああああああって鳴く鳥のおもちゃ)なんかも登場し、収集のつかない程自由で独創的ステージだった。
音楽ってもっと自由でいいんだ!!そう感じる素晴らしい演奏だった。
日本の響 草加の陣、素晴らしい演奏に出会えた一日・・・そして2019年も開催決定!!
『日本の響 草加の陣』とても素晴らしいイベントだった。
最初は4時間結構長いかも、と思っていたが気づけばあっという間に終わっていた。今まで出会ったことのない音にたくさん出会え、和楽器というものの素晴らしさを改めて知ることができた大満足のイベントだった。
『日本の響 草加の陣』は2019年も開催される。行けば絶対に楽しめるイベントなので今回行った人も、今回行っていない人も2019年開催もぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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