【ライブレポート】『Japanese Lounge Night vol.55』
国、楽器、ジャンルを超えて様々な音楽が集う魅力溢れるライブ。
Japanese Lounge Night…日本を超えて世界と繋がる和楽器イベントが帰ってきました!!
今回はとても楽しそうな『Japanese Lounge Night』にお邪魔してきましたので、ライブの様子を紹介いたします。
Japanese Lounge Nightとは
『Japanese Lounge Night』とは、”日本文化と国際交流のmix”を趣旨としたフリーエントランス型の和楽器イベントで、これまで50回以上開催され、たくさんの和楽器奏者の方が出演されたイベントです。有名な奏者の方も大勢出演されていました。
『Japanese Lounge Night vol.51』ライブレポ
三味線とタブラ、今まで聞いた事のない世界
最初に登場したのはインドの楽器「タブラ」と三味線によるコラボ演奏!!岩立潤三さんとMatej Kolenicさんによる圧倒的な世界観を持った演奏です。
1曲ノンストップで20分演奏が披露されましたが、音楽を楽しみながらも食事や会話も楽しめるような会場と一体になったような演奏でした。
普通の三味線では聴くことのない音階やメロディが非常に印象的です。伝統的な楽器という側面ではなく、楽器として三味線の持っているポテンシャルを引き出しお客さんを魅了するような演奏でした。
タブラの独特の音、リズムの細かさはとても心が踊ります。特に「ポォーン」というような抜ける音は、水の中に沈むような心地よさがあります。
いつまでも聞いていたくなるようなお二人の演奏、とても素敵でした。
民謡でしっとり聴いて、踊って楽しい
次は二束花ゆりさんによる民謡でした。しっとりとした曲、ノリの良い曲、民謡は本当にバリエーションが豊かで面白いです。また、曲ごとにその地域に関わるものなどが登場するので、曲の地域に思いを馳せながら聴くというのも楽しいです。
この日はスペシャルコラボで民舞と共に花笠音頭、東京音頭も披露されました。
和楽器の世界にいると民謡は聴く機会があっても踊りの方を見る機会が中々ないので新鮮でした。
Japanese Lounge Night 主催「獅子道」による演奏
ここで獅子道による演奏。箏と三味線によるパフォーマンスが披露されました。
やはりお箏の音色は綺麗で素敵です。グッと心を持っていかれる美しさがありますね。
獅子道による「風の通り道」のダンスミュージック風にアレンジした演奏も非常にかっこよかったです。和楽器でもこういった表現ができるんだということがとてもわかりやすく伝わってくる演奏でした!!
詩吟も登場。独特の音の移り変わりが魅力的!!
Justinさんによる詩吟も披露されました。和楽器をやっていても中々詩吟に触れることがなく、和楽器メディアも生の詩吟は初めてでした。
民謡とはまた異なる音程や声の出し方などが印象に残ります。そして旋律がとても美しいですね。情景が浮かぶような表現でした。
詩吟、いいですね!!機会があったら始めてみたいです。
篠笛の美しさとカッコよさを聴く
井藤真理奈さんによる篠笛が登場!!
井藤真理奈さんは篠笛奏者として今年「CD100枚売るまで帰れません」という企画に挑戦していました。そして、100枚売り切り企画を達成したそうです!!
そんな井藤真理奈さんの演奏はとてもダイナミックでしびれます。篠笛のカッコよさと迫力など素晴らしい部分がたくさん見える演奏でした。
「篠笛、カッコ良いな…自分も始めてみようかな!!」と思わせてくれる魅力溢れる演奏に会場も釘付けでした!!
三味線で弾き語り、
Japanese Lounge Nightも終盤に差し掛かり、シンガーソングライターの「なつみゆず」さんが登場です。
なつみゆずさんには和楽器メディアもお世話になっており、以前ライブを撮影協力させていただいたこともあります。
三味線でポップスやバラードなどの弾き語りって珍しいんじゃないかと思います。ゆずさんの三味線も、伝統楽器としてだけでなく、こういった三味線もあるだという楽器としての可能性を見せてくれるパフォーマンスです。
しっとりとした曲も素敵ですが、ポップでアイドルチックな曲も素敵でした!!
空間を把握し巧みな技を披露…これぞ侍っ!!
なんとこの日は武道家「生田 覚通」さんによる剣術も見ることができました。長さの異なる三種類の刀を使った演舞、ステージが狭いので最前列の人はドキドキのパフォーマンスでした。
三種類の長さの異なる刀を狭い空間の中で自在に操る姿はまさに「侍」でした。自分の身体をしっかり理解し、動きを理解しているからこそできる芸当、お見事です!!
大迫力で圧巻のパフォーマンスに会場は大盛り上がりでした!!
箏の美しい音色でフィナーレ
Japanese Lounge Nightのラストを締めくくりは「Bobby Griffin」さんによる箏の演奏です。
沢井忠夫先生作曲、箏の名曲「讃歌」が披露されました。箏の様々な技術やエッセンスが詰まった曲を華麗に演奏する姿に会場は魅了されていました。
そしてラストはBobbyさんのフルートと、獅子道の小山貢山さんのお箏による「春の海」でした。
日本人がもっとも知っているであろう和楽器の曲がフルートとお箏で演奏される。こういった楽しみもこのイベントならではの国際的な交流です。
フルートで聴く春の海は、尺八とはまた異なるまっすぐでキリッとした印象を受けました。まだまだ色々な可能性と表現が眠っているということを教えてくれる演奏でした。
国を超えて、ジャンルを超えて様々な音楽が集う魅力溢れる場所
Japanese Lounge Night、本当に様々な国の人が様々なジャンルで和楽器を演奏したり和楽器とコラボしたりと魅力溢れるイベントです。色々なアーティストが次々と登場する為、飽きることなくあっという間に時間が過ぎて行きました。
国際社会と呼ばれる現代において、理解を深めるといった意味でも非常に意義のあるイベントだと思います。今回の復活を皮切りに、今後もJapanese Lounge Nightが続いて、たくさんの化学反応がおこってより和楽器の世界が広がっていって欲しいです!!
Japanese Lounge Night、とても素晴らしいイベントでした!!
この記事へのコメントはありません。